子どもがいる転勤族にとって頭が痛い子の所属先探し。こちらでは小学校の転校に関する手続きについて書きます。辞令を受けたところから、無事新しい学校に登校するまでをまとめています。
小学校の転校はひとことで言うと「アナログすぎ!」。令和のお話とは思えません。①担任の先生に書類を作成してもらい、②それを転居先の役所へ持って行き、③役所で貰った紙と一緒に転入先の学校へ持ち込むという。オンラインでサクッとやってくれたらいいのに。とつい愚痴りたくなる、そんなお話です。
小学校の転校の流れ。辞令が出てから、新しい学校に入るまで。
まずはざっくり流れを書きます。
- 1住む地域と家を決める。転入先の役所(教育委員会)へ連絡。
家が決まらないことには、学校も決まらないのでまず決めます。目ぼしが付いたら転入先の教育委員会に連絡し、学区の確認。不動産屋の情報はあてになりません!(この物件ならA小学校と言われても信じない)
- 2子どもに転校することを話す。
これから起こることを分かるように説明します。
- 3学校に伝え、書類を作成してもらう。
転居先や最終登校日について連絡します。先生が書類を用意してくれます。
①在学証明書
②教科書給与証明書 - 4次の学校へ連絡する。
次の学校へ転入する旨の連絡をします。
- 5引越し準備。学校から貰った書類は梱包しない。
学校関係の書類は梱包せず、手荷物に入れます。
- 6役所で転出手続きをする。転出証明書の受け取り。
マイナンバーカードで簡素化できると言いつつ「紙の方が安全」と言われました(2021年当時)。
- 7転出先の役所で転入手続きをする。転出証明書の提出。
転出先の役所で転入手続きをする。転出証明書の提出。
- 8役所の担当課で小学校転入の手続き。転入学証明書の受け取り。
前の小学校で作成してもらった書類を提示し、③転入学証明書を受け取ります。
- 9転入先の学校へ挨拶。書類の提出と学用品の確認。
3つの書類を持って、次の学校へ。
①在学証明書
②教科書給与証明書
③転入学証明書
担任の先生と初顔合わせ&学用品の説明を受けます。 - 10登校初日。
子どもの性格によりますが、しばらく一緒に登校が必要な場合も。
次の章で細かく説明しますが、とにかくやることてんこ盛り。小学校の転校にフォーカスをあてていますが、他にきょうだいがいるなら中学校・幼稚園・保育園、働くなら学童の情報、療育等に通っているならその情報も同時に取得する必要があります。
私は帯同しながら働いているので、
・小学校
・保育園
・学童
3つの転校・転園手続きを同時進行する必要がありました。地獄のような1ヶ月です。
保育園に空きがあっても、学童がダメならその地域には住めないので、家を決める時に関係各所に電話攻撃しました。当然ながら、家探し・引越し業者の手配・ネットの手続きなどのタスクもこなしつつの作業になります。プラス、私も会社員ですので自分の仕事の調整も必要!
怒涛のタスク。ヘトヘトになります。
【転妻正社員が語る】遠方の保育園へ申請する方法。管外申請(広域入所)とは?
【体験談】転勤で、遠方の学童保育所に途中入所した話。事前申請でスムーズに転所。
転居前の土地でやること。小学校へ連絡、書類作成。
- 1.辞令が出たらまず家を決める。家が決まらないと転入先の小学校も決まらない。
例えば都内に異動の辞令が出た場合、住む場所は幅広いエリアから決めることになります。都内に住むのか、少し離れたところに住むのか、沿線はどうするか。
住む場所の目ぼしを付けたら、物件をおさえつつ、役所に電話します。学区の確認は超重要です。不動産屋の情報は鵜呑みにせず、必ず教育委員会に確認しましょう。不動産屋の勘違いで「A小学校と書いてあったが、実際にはB小学校で、自宅から遠かった」なんて話がよくあります。
働くつもりなら学童に空きがあるかも確認します。下にきょうだいがいる場合、保育園・幼稚園の情報も。保育園はOKでも学童がNGならその地域には住めないので、物件選びから考え直しになります。
- 2.子に転居、転校することを伝える。
夫婦で方針が決まったら、子どもに伝えます。なぜ転居するのか、いつまで今の学校に登校できるのかを説明します。お友達と過ごせるのがあと何日なのか、カレンダーを示して見える化しておくと良いです。
- 3.転入先の小学校が決まったら、転居することを学校に伝える。
先生に伝えたことは以下の通り。
・転居先住所
・予定の小学校名
・転居日
・最終登校日
給食費や教材費の精算と口座解約も忘れずに行います。地銀だと解約手続きが面倒なので、転居前に解約し、翌月に引落になるお金は手渡しや振込用紙による入金に変えてもらいます。
- 4.次の学校へ転入の連絡をする。
学校から学校へ連絡が行くものと思っていたのですが、連携されません(チーン)。親が連絡します。次の学校へ連絡してくれる学校もあるようですが、基本的には親がするものらしいです。
- 5.引越し準備。学校から貰った書類は梱包しない。
学校からもらった書類(①在学証明書と②教科書給与証明書)は引越しの荷物に含めず、手荷物に入れます。役所の手続き時に必要になるため。またランドセル等の学用品はすぐに取り出し可能なように最後に梱包し、トラックに載せるのも最後にします。
- 6.転出手続き。あらかじめ役所に相談しておく。
転居前に慌てたくないので、余裕がある時に「〇月×日に転居するが、どんな手続きが必要か?」と役所に問い合わせておくと安心です。マイナンバーカードで楽になったと言わていますが「紙の方が安全です、不備があれば来てもらわないとダメだから」と言われ、普通に転出届けの手続きをしました。※2021年当時なので今は違うかも知れません。
転入先の土地でやること。役所手続き、転入先の学校へ。
- 7.転出先の役所で転入手続きをする。転出証明書の提出。
役所で転入の手続きをします。転出証明書を提出し、不随する手続きも流れに沿って行います。マイナンバーカードの住所変更、こども医療費助成、児童手当等の手続きも行います。マイナンバーカードの住所変更は暗証番号さえ知っていれば配偶者が代理で手続きできますが、電子証明書(e-tax等に利用)の更新は本人がするように、と言われました。
- 8.担当課で小学校転入の手続き。転入学証明書の受け取り。
前の小学校から貰った書類を提示し、③入学証明書を受け取ります。
- 9.転入先の学校へ挨拶。書類の提出と学用品の確認。
3つの書類を持って、次の学校へ挨拶に行きます。
①在学証明書
②教科書給与証明書
③転入学証明書
教頭先生が転校生の相手をする担当のようで、学校に行くと教頭先生が待っていてくれました。その後、担任の先生とも初顔合わせ。新しい学校で必要な学用品リストを見せてもらい、買う・買わないを決めました。
夏休みや春休みを挟んでの転校だと休み中に手続きできるかと思いますが(子どもは休みでも、先生はお休みじゃないので)、わが家は10月転勤だったので、学校の授業がある日に顔合わせしました。つまり担任の先生は他の先生に授業を任せるなどして来てくれたわけです。
ちなみに、転校する本人はもちろん下の子も同行させています。役所に行って、学校に行って、さらに学童にも行ったので転入初日は大変な1日でした。転勤の当事者である夫が対応しろ!とつくづく思いました。
- 10.無事に登校初日を迎える。
初日のみ昇降口まで送って行きました。
学用品はひとまず前の学校の道具で1ヶ月間くらい過ごし、徐々に整えていきました。上履きなんかは足のサイズが変わるまで、赤白帽はいまだに前の学校の校章入りのものを使用しています。子どもが気にしないなら結構適当でいいんだなぁという印象です。
ココが変だよ、公立小学校の転校手続き。
- 学校間で情報連携されない。転入先には親が連絡する。
学校に転入先の住所や転居後の小学校について伝えていたので、学校から次の学校へと情報が行くものだと私は思っていました。ところが次の学校に電話をかけると情報は全く連携されておらず。連絡してくれる学校もあるようですが、親が連絡するのが普通のようです。いい加減な親だったら学校の手続きを取らずにそのまま…なんてことも考えられるのに、親任せでいいものなのか疑問です。
データを連携してくれたら、新しい学校で家族構成だの、予防接種の情報だの新たに書かなくて済むのに。マイナンバーの制度はこういう部分で活用していただきたいところ。
似たような書類を一から書くの、手間でしかない。
- ぜ~んぶアナログ。紙の書類を親が足で運ぶ!
バカバカしいなぁと思うこと。
転居を学校の先生に伝えると、先生が書類を整えてくれます。その書類を転居後の自治体の役所に持ち込み、手続きし、さらに役所から貰った書類を持って、今度は転入する小学校に持ち込みます。すべて紙です。足で持ち込んで、手続きして…。上でも書きましたが、データ連携してくれたら済むのにと思えてなりません。あまりにもアナログすぎる。
- 最終登校日にいろんな物を持ち帰らされる。育てている野菜まで。
担任の先生に「最終登校日は28日です。翌日、引越します」と伝えていたにも関わらず、最終登校日にたくさんの物を持ち帰って来ました。中でも学校で育てていた野菜を持たされたことが一番の謎(と言うか迷惑)。段ボールハウスと化した家の中、野菜なんぞ持ち帰っても調理できません。飛行機の距離の引越しでしたので移動に時間がかかるし、転居後だって調理できるようになるまで数日は必要です。これが小学校だけならば「先生、若いから考えが至らなかったのね」と思えますが、下の子の園も最終日にたくさん持たせてくれました(白目)。
次の転勤の時は、連絡帳や電話で「最終日は身軽にしてほしい」と伝える!と心に固く決めました。
野菜はしなびてしまったけど、何とか食べたよ。
私の失敗談。引越し荷物に小学校の書類を入れてはダメ!
転校の手続きに必要な書類(①在学証明書②教科書給与証明書)を引越しの荷物に入れて梱包してしまいました。転入手続きする日にはまだホテル暮らしで、荷受けしていない状態。そのため役所で「転入学証明書」が貰えず、別日にもう一度役所に赴く必要がありました。
またランドセルやすぐに使いそうな学用品はギリギリまで梱包せずに、引越しのトラックにも最後に載せるようにした方がベターです。
最後に愚痴。妻にさせるな!
学齢期の子がいると年度途中の転勤は大変です。
うちは10月転勤だったため、
9月29日 荷出し
9月30日 移動(ホテル泊)
10月1日 転入(ホテル泊)
10月2日 荷受け
と言うスケジュールでした。
学校はギリギリまで通わせてあげたいし、引越してからもすぐに登校させてあげたいのでいろいろと余裕がありません。
夫は10月1日が異動初日のため、この日は必ず出勤せよと言われています。だから転入手続きのいろいろをすべて妻の私が行いました。しかしながら私も会社員なんです。テレワークで帯同しているだけで、10月1日は私も出勤日でした。夫がどうしても休めないからと、私が有給休暇を取得して子ども2人を連れて、役所→小学校→学童保育所を巡りました。
なんでやねん!
異動初日は必ず出勤せよって言うなら、もっと早くに辞令出してほしい。
以上、小学校の転校のお話でした。
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