便利な都会からド田舎へ転勤して感じたこと。1年間の感想。

1年メモ 転妻
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関東某市から、北海道の田舎町へ引っ越して1年が経ちました。
転勤妻として、この1年を振り返って感じたことを思いのまま書きます。
ただの感想です。

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便利な都会から北の小さな田舎町へ。

田舎町

以前住んでいたのは首都通勤圏の住宅街で、何でも揃う便利な町でした。
子どもに新幹線を見せたければ「ちょっと東京駅に見に行こう!」と、30分ほど電車に揺られれば見に行けました。

お昼のTV番組で紹介されたロケ地がすぐそこにある。TVでタレントが食べていたシュークリームが、翌日には通勤途中のお店で買えてしまうのです。

交通の便がいいので、運転免許を持っていないという人もわりといました。田舎出身の私には、運転免許がないと言うのは大人であることを放棄しているくらいの驚きです。でもその街に住んでみると、なるほど確かにこれは車どころか免許もいらないな、と思いました。

歩いて行ける距離に何でも揃っているからです。
病院、スーパー、ドラッグストア、ファーストフードなど、何でも複数あるので、自分の目的に合ったところが選べます。小児科も皮膚科も徒歩圏内に3箇所ありました。

また、電車やバスの本数が多く、電車は朝なら5分に1本、昼間でも12分に1本程度来ます。そしてカーシェアリングも進んでいました。

田舎町で驚いたこと、困ったこと。

今住んでいるのは、言葉を選ばずに言うとド田舎です。
どれくらい田舎かというと、いろんなものがありません。

この町に無いもの

・電車(廃線)
・スポーツジム、カラオケ
・眼科、整形外科、皮膚科、婦人科等のクリニック
・マクドナルド、スターバックス等のチェーン店
・イオン、イトーヨーカ堂等の大型スーパー
・セリア、ダイソー等の100円均一
・宅配ピザ店
・都市銀行
・スイミングスクールやバレエ等の習い事

無いもの尽くし!

電車が通っておりません。バスはありますが、本数が少なく、ご高齢の方しか利用していません。

子どものお弁当箱を買いたいな、と思っても町内では買えません。まったくないわけじゃないのですが、アンパンマンのお弁当箱かサラリーマンが使うお弁当箱かの2択と言ったように、何につけても選択肢が少ないのです。

病院はありますが、専門クリニックがありません。眼科や皮膚科にかかりたかったら、何十キロも離れたクリニックに行くか、町内病院の1ヶ月に1回程度の診療日に予約してかかるしかありません。

有名どころのチェーン店が軒並みありません。以前住んでいた土地には、駅にもスーパーにもマクドナルドがありました。子どもに食べさせたくないからと避けて通っていたくらいなのに、突如としてマクドナルドのハンバーガーが食べたくなります。

まぁとにかく、いろいろ不便です。

にもく
にもく

いきなり食べたくなるマクドのポテトよ…。

(私はマクドと言う派)

田舎には選択肢が無い。

保育園にしろ幼稚園にしろ、その園の教育理念や立地、その他もろもろの事情を考えて希望園を選びますが、田舎には選択肢がありません。

英語教育に力をいれた園がいいのにとか、もっと近い園がいいわ、なんてことは言えないのです。

こども園しかないので、そこに入園希望を出すしかありません。

習い事も同じです。都会だったら「ピアノ」一つとっても各種いろんな形態の教室があります。大型スクールもあれば個人もあり、個々のスタイルに応じて選べます。

習い事の種類も、都会だとサッカー、バレエ等のスポーツ系から、英語教室、プログラミングスクールなどのお勉強系まで様々選べますが、田舎はそうではありません。公文、サッカー、柔道、そろばん、ピアノ教室が1つか2つある程度です。

大人の習い事にしても同じで、スポーツジムも無ければ、ヨガ教室も存在しません。

2020.11追記

習い事について。
大手スクールは確かに無いのですが、スポーツ少年団が発達しています。ありとあらゆるスポーツの少年団があり、活動も活発です。冬季スポーツの少年団があるので、夏季は水泳、冬季はスケートといった具合に、掛け持ちで入る子もいます。親の出番も多いですが、格安で習うことができます。

自転車のライトでおしゃべりする中高生たち。

目線を変えて、この町の若者の話をします。

町には小学校が3つ、中学校が2つあります。高校は1つありますが、地元の高校には進学せず、町を出て下宿する子も多いと聞きました。大学や専門学校は無いので、進学したければ町を出ることになります。
将来の選択肢が少ないことや、下宿費用のことなどを考えると田舎は不利だと感じます。

また、田舎には中高生の遊び場がありません。
ある日の夕方、車を走らせていると橋の上に小さな光が見えました。何だろう?と思ったら、中学生の女の子が自転車のライトを照らして2人でお喋りしています。
ファーストフードなど、若い子が気軽に入れるような店が何もない土地です。中学生になったら子どもだけでどこかへ行きたくなるものですが、ちょっとした繁華街に行こうにも中高生には手段がありません。友人同士、お喋るする場が無いのが気の毒に思いました。

この町の若者はどこでデートするんだろう?といらぬことまで気になりました。

にもく
にもく

親の目が届くという意味ではいいのかも知れない。

田舎町の良いところ。

不便な田舎町ですが、私はわりと好きです。

なぜなら

圧倒的な大自然がそこにある

から。

圧倒的な大自然
田舎町の良さ

・公園が巨大すぎる
・町がミニマム
・役場も病院も混まない
・子どもに関わる費用が無料または格安

良いところ1:公園が巨大すぎる。

公園その1

とにかく公園が大きいです。スケールが違います。公園を1枚の写真に収めようとしても入りきらない大きさです。上の写真と下の写真は別の公園ですが、こういうレベルの公園があっちにもこっちにもあります。

広すぎる公園
公園その2

公園内で、自転車を走らせても問題ありません。駐車場も当然のようにあります。ボール遊びがダメだの、子どもの声がうるさいだの、絶対言われません。

利用者がいないから。

天気のいい晴れた日に、公園に誰もいない、なんてことがよくあります。

良いところ2:町がミニマム。

役場、図書館、公民館、警察署、消防署、体育館等の公共施設が一か所に集まっています。

小さい町なので車でパッと行けるのが便利です。
そしてどの施設も空いています。図書館なんて、人がいなさ過ぎて心配になるレベルです。

良いところ3:役場も病院も混まない。

人がいないのでどこに行っても混みません

小さい子どもがいる身としてはこれがとってもありがたい。

以前は、市役所へ何かの手続きをしに行くと、機械で番号札を取って「待つ」ことが普通でした。こちらの役場にはそんな制度はありません。だって待つことが無いから。

まず、窓口が混みません。最大待っても1組待てば自分の番です。役場でも警察署でも図書館でも。

病院は総合病院とクリニックで違いますが、どちらも都会に比べれば大したことありません。

クリニックだと一番早くて5分以内に終わったことあります。「予防接種お願いしま~す」「はーい」ですぐ打ってもらえます。都会に住んでいた頃はあり得なかったことです。都会は予防接種の予約からして激戦です。好きな日程が選べません。

総合病院の場合は基本的に予約して行きますが、大抵30分以内で終わります。調剤薬局も待ちが無いので、病院に行ってから薬局で薬を受け取るまで1時間以内で終わります。都会の総合病院だと予約していても半日は見ておかないと厳しいです。

良いところ2:子どもに関わる費用が無料または格安。

子育てに関わる補助が手厚いです。

・医療費が18歳まで無料(所得制限なし)
・保育園の給食費無料
・予防接種代一部補助
・学童の利用料金が格安(5千円以下)

ただその分、税金(住民税)は高いです。

私が田舎暮らしを楽しめているわけ。

来たばかりの頃は、前の環境とのあまりの差に驚きました。

周囲からも
「大丈夫?鬱になってない?」
と頻繁に聞かれましたが、おおむね自分は田舎暮らし楽しめているなぁと感じています。

・仕事が継続できている
・田舎耐性がある
という特性に加え、以下の事象が関係していると思っています。
・食べ物が美味
・まつりが本気すぎる
・選択肢が少ないことは結果的に楽

ポイント1:仕事が継続できている。

仕事が続けられていることはやはり大きいと思います。

私は関東の会社に雇われながら、在宅勤務で働いています。だからこの土地で職探しをする必要がありませんでした。
ご近所の知り合いは増えませんが、日中はずっと仕事をしていますし、同僚が常に私のくだらないチャットに答えてくれるので孤独感がありません。

ポイント2:田舎耐性がある。

田舎生まれの田舎育ちなので不便さに対する耐性があり、車の運転能力があります。

もし自分が運転免許を持っていない、またはペーパードライバーであったなら、かなり困っていたと思います。
困るどころか詰んでいたと思います。
(それは私の生まれ故郷も同じです)

ポイント3:食べ物が美味しい。

特に海鮮が美味しいです。寿司が旨い。
イクラ(筋子)の安さと大きさ、鮮度に感動しました。関東圏の半分以下の値段で買えます。

食道楽なブタにとってこれほどの利点があるでしょうか。

にもく
にもく

洋菓子、和菓子問わず、甘い物も豊富で安い!

ポイント4:まつりが本気すぎる。

田舎町のまつりは本気度が違います。

小さい町だからと舐めていたら、まつりの規模が違っていて驚きました。冬に行うまつりのために、春や夏頃からイベントが企画され、準備が進められます。町のこどもたちが準備に参加できるようにイベントを開催してくれます。町長さんも参加されます。

出店でみせも、土地の方からすると「年々高くなってきている」そうですが、私からすると充分に安くて美味しいです。

そしてまつりなのに混まない!これが本当に素敵。
駐車場は常に充分に余裕があります。

ポイント5:選択肢が少ないことは幸せ。

田舎暮らしの不便なこととして、選択肢が無いことを散々書いてしまいましたが、選択肢が無いことは良いことでもあります。

町に引っ越して来る時、賃貸物件が無さすぎて、不動産屋巡りをする必要がありませんでした。園も選択肢が無い為、見学は1か所で済みました。これがいくつも選択肢があると、時間が無い中、動かないといけませんし、どこにしたらいいか悩みます。

選択肢が無いと、物事がすぐに決まり楽なのです。

次に、子どもの習い事。

都会にいた頃は、0歳から英語教室や公文、スイミング等に通わせている方が多かったです。プログラミング教室だ、レゴ教室だ、ダンススクールだ、と年齢が上がるにつれて選択肢が増え、何か習わせないといけないのではないか?という強迫観念にとらわれます。

しかし田舎にはそれが無い!

優柔不断で、周囲に流されやすい私には

選べない事、選択肢が少ないことは幸せ

です。

長期の旅行に来ている感覚で過ごす。

私のいる町はとにかく

田舎の度が過ぎる。

中途半端な田舎だと、前の土地と比べて「あれができない」「これができない」と嘆いたかも知れません。しかしこちらはど田舎もど田舎。圧倒的に田舎なので諦めがつきます(ディスっているわけじゃありませんよ。念のため)。

長期で旅行に来ている感覚で過ごしています。

にもく
にもく

2年目も楽しめたらいいけどなぁ。

以上、田舎暮らしの1年を振り返っての感想でした。

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