夫が単身赴任になって1年が経ちました。渡航した時、子どもたちは小2と年中。妻の私はフルタイムの会社員。夫がいったん本社の所属になったため、10月に地方から首都圏へ引越し。子どもたちもそれぞれ学校と保育園が変わり、フルリモート勤務の私は仕事こそ変化はないものの、環境はガラリと変わりました。転居して数カ月後、夫は海外へ行ってしまいます。
縁もゆかりもない土地に取り残された母子。家事・育児・仕事をひとりで回した転妻の、激動の1年を振り返ります。夫がいなくなって困ったことや生活面の工夫、そしてみんなが気になる収入について書きました。
夫が海外単身赴任になって大変だったこと!
第1位:コロナ2回、インフルエンザ1回。絶対に感染できない母子密着24時!
第2位:親がひとりだと、休憩が取れない!
第3位:異性の子のトイレ、風呂問題。旅行に行けない!
番外編:小学生のメンタルケア。
第1位:コロナ2回、インフルエンザ1回。絶対に感染できない母子密着24時!
第6波で上の子、第7波で下の子が新型コロナウイルス感染症にかかりました。
6波の頃はまだ自宅療養期間が長く設定されていた頃で、検査を受けたら結果が出るまで家族も自宅待機、買物もダメと言われていました。感染したのは2月の寒い季節。発熱の症状がある場合はクリニックの外で待ちます。待っているだけで、元気な人も具合が悪くなります。調子の悪い子を受診させるのも大変なのに、下の子まで連れて行くのは厳しいものがありました。
「夫がいたら病気の子と元気な子を分担してお世話できるのに」
何度そう思ったことか。
小児科の発熱外来だったので親の検査はしてくれません。大人の検査をしてくれる医療機関は近所にはなく、病気の子を連れて行くのも家に置いて行くのも無理がある。というわけで私が感染したら詰んでしまいます。
絶対に感染するわけにはいかないぞ!という強い意志の為せる業だったのか、たまたまなのか、2度のコロナと1度のインフルエンザ、3度とも感染した子以外は症状が出ずに終わりました。
第2位:親がひとりだと、休憩が取れない!
わが家は共働き。夫婦で家事・育児をしてきたので、夫の不在は大きな損失です。二人三脚で家庭を回すことで成立していたのに、単身赴任でバランスが崩壊。家事・育児がすべて私の肩に乗ります。しかも住んでいる場所は転勤で来た土地なので、私の地元ではありません。
月曜日から金曜日まで仕事して、家事して、育児して、そして土日はずっと子どもたちと一緒に過ごします。学校や園の行事も、小学校の旗当番も、習い事の送迎も、学習の世話も、学校で必要なものを整えるのも、ぜーんぶ私。余暇が圧倒的に足りません。
解決手段として私が取ったのは3つ。
・平日に自分のためだけの有給休暇を取る
・義父母に子を預ける
・夫ができることは夫にやってもらう
定期的にガス抜きをしないとつぶれてしまいそうだったので、月に1回は自分のためだけの有給休暇を取りました。そして義父母から申し出があれば遠慮せずに子どもたちを預けました(義父母は2時間程度の距離に住んでいます)。
ファミサポやシッター会社にも登録済みです。
【共働き】ファミサポってなぁに?利用方法と感想。
【転勤族ワーママ】転勤で保育園に入れない!!一時保育でしのいだ一年間。
さらに夫にできることはやってもらうことにしました。例えば子ども服の購入。夫が選定して子どもに相談、ネットで購入まで済ませてもらいます。定期的にビデオ通話をつなげ、夫に子どもの相手をしてもらいます。その間に私はゆっくりお風呂に入ったり、好きなTVを見たり。
…といろいろ工夫してきましたが、やっぱり疲れるものは疲れます。そして夫が海外で楽しく駐在ライフを送っていることもイライラします。
不公平感満載。
第3位:異性の子のトイレ、風呂問題。旅行に行けない!
年に2回くらい家族旅行をしていましたが、夫がいなくなったことでできなくなりました。母子だけでも旅行には行けますが、異性の子がいると大浴場に入ることができません。わが子にとって旅行は大きなお風呂に入ることも含めているので、夫がいないと旅行が成立しないのです。
プールも同じです。近くにプールと温泉両方が楽しめるスパがあり、父子の楽しみの一つとなっていたのですが行けなくなりました。
新幹線で実家に帰省した時、子どもたちのトイレにも悩まされました。多目的トイレや女子トイレはどこも混むので、男子トイレの前に張り付いて待つしかありません。
番外編:小学生のメンタルケア。
本当はこれを第1位にしたかったのですが「夫が単身赴任になったこと」というより「転勤による苦労」に近いため、番外編とします。
小学生の転校は本人に与える影響がとても大きいです。長男(転校時小2)は新しい学校に馴染むことができませんでした。
・小さな町の1クラスしかない学校→都会の4クラスある学校
・10月転勤で、クラスの途中での転校
この辺りが影響していたと思います。
転校した翌月に参観日がありました。20分の休み時間に、ひとりで絵を描いて過ごすわが子を目にした時のなんとも言えない苦しさと言ったらない。胸がきゅぅ〜っとなる場面です。
自宅でも前任地の友人から貰った寄せ書きを見つめ、前の学校の話ばかりをする日々。そんな中、いつも遊んでくれる父が海外へ。
新しい学校に新しい学童、そして新しい習い事。内容は同じでも人が違えばやり方も違う。環境が変わる中、長男の中にはいろんな葛藤があったと思います。友人がいないので、土日は100%家にいて、私や下の子と過ごしていました。これまで海や山へ連れて行ってくれた父はいません。
転校してから1年経って、ようやく仲良く遊べる友人ができました。1人と仲良くなるとその周辺の子とも仲良くなり、今では毎週土日は公園で友人たちと遊ぶようになりました。私も子どもを介して保護者とLINEでつながることができました。
表情が明るくなり、友人の名前もたくさん出るようになってほっとしました。もがいていることが分かっていても、親が口を出すことは難しい。同世代の子と遊ばせてあげたくて、赤ちゃん時代のママ友に連絡を取って会いに行ったこともありますが、一時しのぎにしかなりません。
子が環境に馴染むまでの1年は長く感じました。夫と状況を分かち合えないのもつらかったです。
見守る親も苦しい…
夫がいなくなって分かったこと。私は夫の代わりにはなれない。
夫はアウトドアが趣味で、休みのたびに子どもを連れて出かけるタイプ。私にはそれができません。代わりにやったことは、一緒にクッキーを作ったり、ピザを焼いたり、公園に出かけたり、時には銀座まで足を延ばし、図鑑ミュージアムに行ったり。私がやれる範囲のことをするのみ。夫の代わりにはなれません。私は私、夫は夫だと気がつきました。
一番困ったのが裁縫です。ズボンや靴下の穴、ぬいぐるみのほつれ、カーテンの補修、帽子のゴム付け、ワッペン付けなど、全部夫が担当していました。結婚後、私は針を触ったこともないレベルです。
わが子のスイミングスクールは進級するとワッペンをくれて、水泳キャップに縫い付けるスタイル。夫が渡航してから、仕方なく10年ぶりに裁縫をしようと針を取りましたが、まぁ酷い結果に。上の子が私の「アレな作品」を見て無理と判断したのか、自分で縫い付けるようになりました(これは不幸中の幸い)。
子どもたちの散髪も夫が担当でしたが、今は近所の床屋に連れて行っています。自分にできないことはお金で解決するタイプ。
家の修繕や車のメンテナンスは夫が得意とする分野。賃貸なので突っ張り棒を多用しているのですが、使っていると緩んでくるもの。夫が定期的に緩みを直してくれていたのですが、私がやるとなると背も低いし腕も短いので大変です。最後に車。車のことなんてさっぱり分りません。何かトラブルが起こるたびにJAFを呼んだり、車屋に持ち込んだり。バッテリーの購入は私ではわからないので夫が海外から車屋とやり取りし、私は車を持ち込むだけにしました。
夫だけが担当していた家事や育児がたくさんあったんだなぁと感じました。
海外単身赴任、収入はどうなった?
夫の場合。
前年比、126%UPでした。
【参考】
年収500万円なら630万円
年収1,000万円なら1,260万円
になります。
夫の生活にかかる費用はほぼ会社持ち、日本に残った家族の住宅手当も出るので、国内での単身赴任よりは経済的には恵まれています。※夫の会社の場合、国内単身赴任だと単身赴任手当は出ますが、家族の住居手当がなくなります。
収入はUPしたとしても、家族が一緒に住めないこと、家庭の労働力が奪われていることを思うと複雑な気持ちです。
終わりに。海外単身赴任は機会損失が大きい。
夫が海外に渡った時、子どもたちは小2と年中でした。できることが多くなった年頃で、まだ親と一緒に過ごしてくれる年齢でもあります。その貴重な時期に父子が離れて過ごすのは、子育ての機会損失です。あと数年したら父親をそこまで必要としなくなるかも知れないのに。経済的には夫が海外にいる方がプラスですが、離れて暮らしていることがいいとは思いません。早く日本に戻ってほしいですが、日本に戻ってきたからと言って転勤がなくなるわけでもなし。ぐるぐる考える毎日です。
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