ライターの仕事に挑戦して約10ヶ月。100記事納品したところで、ライターなるお仕事の感想を書きます。
ここで言うライティングの仕事。
・クラウドソーシングで継続受注。
・お小遣い稼ぎライター。
・短文、1件数百円(1文字0.8円~1円)。
あくまでも副業の域を出ないレベルのお話であり、個人の感想です。
ライターを始めるにあたって、どんな仕事なのか?を調査した時、
「ライターは文章がうまい人ではなく、忠実に指示に従える人が向いている」というのを見聞きしたのですが、これはまったくその通りだと感じています。まじめな人が向いている。
ライターになる前にしたこと。継続案件の受注まで。
ライターって何だ?ってことで、ネットで軽く検索し、どんな仕事内容なのか勉強しました。15分くらいの短いYouTubeは見たかも。でも私は習うより慣れろ派。勉強よりは経験した方が早いということで、クラウドソーシングサイトに登録→応募→テストライティングを受けました。
- 1週目クラウドソーシングサイトに登録。
3つくらい登録。
- 2週目募集に応募、テストライティングを受ける。
いくつか候補を絞り、できそうな案件に応募。
- 3週目合格したので、簡単なレクチャーを受ける。
電話で1時間くらい。
- 4週目業務開始。
準備期間はだいたい1ヶ月くらいでしょうか?
案件はSEOライティングと呼ばれるもの。指示内容に従い、SEOを意識して飲食店、美容室、クリニック、スポーツジム、学習塾等の紹介文を書きます。1件300文字だったり、400文字だったりの短文です。
テストライティングも「このお店について与えられた文言を入れて制作し、提出せよ!」という指示でした。公正を期すため細かい質問にはお答えしません、と書かれていたので自分なりに考えて制作しました。
合格後は作業の割り振りをする人から電話でのレクチャーがありました。これが1時間くらい。レクチャーが終わると翌週から仕事開始です。
月ごとに何件制作できるかのアンケートを取ってくれるので、1ヶ月お休みしたい、などの融通は効きます。盆・正月に関しては週単位でお休みする、しないも選べます。会社員の副業にはぴったりということで、継続受注を決めました。
急な転勤の時もお休みの相談ができる。
ライターとはめくるめく創造と妄想の世界。考えるより感じろ!
他のライターの案件を受注していないので、あくまでも私が受注している案件についてのお話です。
1件、10万とかの報酬が貰えるような専業ライターさんのお仕事だと、細かい指示があるのかも知れませんが、私が受けているのは短文ライティング。与えられる情報は限られています。
・お店の名前
・ホームページやSNS
・指示内容(記事に盛り込む内容)
「指示内容」が詳細に書かれている場合と、単語だけの場合があります。粒度がその時々でまちまちなんです。飲食店はまだいい。何となく想像できるから。困るのは自分が利用しない業界の紹介を書くパターン。知らない業界は、想像力と妄想の世界です。与えられたわずかなヒントから紹介文を生み出さねばならない。飲食店の場合も、サイト掲載の写真を見て、その料理を魅力的に伝える必要があります。食べたことなくても想像して書くのです。
短文100本ライティング、これが困った!3選。
その1.スピリチュアルなお店。
私がまず苦戦したのがスピリチュアルなお店です。クライアントの公式ページやSNSを見にいってもさっぱり何を言っているのか分からない。先輩たちが過去にライティングしたものを見ることができるのですが、残念ながら割り当てされたのは初回のお客様で、私がトップバッター。
え、どうしよう。これは困ったぞ。
とにかく書くしかない。クライアントのサイトを隅から隅まで熟読し、SNSでの言い回しを研究して、何とか制作しました。その後、何週にも渡って同じクライアントを担当することになったのですが、不思議と回を重ねるごとに書けるようになりました。
4回目くらいになると、もはやそのお店でセラピーを受けたも同然くらいに書けます(実際には受けていないけど)。
その2.カラーリングの色だけが書かれた指示。
美容室の案件。指示内容はカラーリングの色味が書かれているだけ。しかも〇〇ピンクだの、××ベージュだのなじみがなく、どうやら最近流行のくすみカラーのよう。私はカラーリングしないので、基礎知識がありません。だからネット検索しまくり。先輩たちがライティングした過去記事を見ると、たった一言の指示で実に豊かに書かれている!
〇〇ピンクは○○が持つ落ち着きと、ピンクのかわいらしさを合わせた色味で、×××風に見え、△△△の効果があります。学校や職場でも浮かず、大人っぽく見えるのでおすすめ。
その色にするとどのように見えて、どんな効果があるのか、肉付けされて書かれています。これがライターの力が試される部分なのだろうと感じました。
今では、Instagramを検索して美容師さんがどのようにおすすめしているのか研究して書けるようになりました。
その3.指定されたサイトに指示内容が無い。
「URLを参考に、Aについて書け」という指示内容だったのですが、提示されたサイトを見てもAの記載がないのです。
分からないことは質問を投げるルール。しかし先輩たちが同じクライアントさんの同じURLを見て、指示内容に無くても制作しているのを拝見し、質問を投げて良いのか悩むということがありました。このクライアントさんは常にこのURLを見ろという指示になっているのではないか?と。業務委託の仕事全般に言えますが、すべてテキストでのやり取りで、他の作業者と横のつながりがないため、小さな質問をためらってしまうことがあります。
クライアントさんの他のサイトから指示内容に合った部分を参考にして書いていたら「ちゃんと質疑応答してから制作しましょう」と検品の人から指摘を受けました。おっしゃる通りなので、以後はどんなに些細であっても迷ったら聞く!を実践しています。
疑問点はとにかく聞く!
ライターの仕事をやってみて良かったこと。
たまたまですが、自分が利用しているクリニックの案件を担当したことがあります。先生やクリニックの内容を把握しているので、おすすめポイントが書きやすく、生の声を繁栄させることができました。世界って狭いものです。
良かったこととしては、
・SEOを意識したライティングの勉強になった。
・自分が書いたものを第三者(検品者)にダメ出ししてもらえる。
・短文なので隙間時間を利用して作業できる。
本業ではWEB部門と一緒に仕事する機会があり、SEOの知識があるとやり取りがスムーズに進みます。自分のブログにも知識を反映できるのも嬉しいところ。
個人ブログやnoteだと誰にも突っ込みを入れてもらえないので、第三者からココがダメ!と辛口チェックしていただけるのはありがたいことです。
会社員の私には短文ライティングが合っていると感じています。取材が必要だったり、文章構成を考えたりするものは継続受注は難しい。短文だからこそ受けられる仕事です。
その他のメリット
・いろんなタイプのお店を知り、知見が広がる。
・自分の得意分野が来るとがぜんやる気になる。
単純にいろんなお店の情報が知れることは良いことです。自分が知らなかった穴場の美味しいお店、エステにあるいろんなメニューや、様々なトレーニングジムなど、ライティングを通して知見が広がりました。メンズエステについてもこの仕事を始めてから詳しくなりました。
男性の体毛の悩みとか、考えたこともなかったけど、追及してみると面白い。
短文ライティングでも100件制作すると自分の得意分野が見えてくるもの。私は食いしん坊なので飲食関係を割り振られると「待ってました!!」となります。一度も利用したことがないのに、これは絶対行きたくなるはず!という自信作を生み出しています(飲食系はほぼダメ出し受けません)。楽しくて仕方がないです。
どこまでライターと呼んでいいのか問題。
ライターって堂々と書いてしまったけれど、私がやっている作業をライターと呼んでいいのか?という疑問について。
以前、編集やライターを長くやっている人から
「10やったら100、100やったら1000やったとアピールするくらいでいい。そうしないと新米ライターはいつまでも仕事が貰えない」
とアドバイスを貰ったことがあります。ライティングの仕事で報酬を得たらライターと称して良いそう。だから私は立派な副業ライターです。
終わりに。まとめ。
どんな仕事でも、やってみないと分からないことはあるもの。表現の仕方として、断言する言い方(必ず治るなど)は使わないとか、治療行為ができない業態では「施術」の文言を使うとか、勉強になりました。
しかし一方でこんな疑問も。その店舗や業態を利用したことがない人が紹介記事を書いている。なんだか申し訳ないような。ネットの世界はそのような記事であふれているのかも知れないと思うと、裏側を見てしまった気分です。
ライターでの報酬は月に数千円です(月に10~12本納品)。1件につき早くて30分、遅いと90分くらいかかることも。わりのいい仕事とは言えません。時給換算すると500円とか?
専業ライターになりたいなら、次のステップとして報酬が高く、文字数が多いものを受注していく必要があると思います。自分の専門を見つける必要もあるでしょう。私にはそこまでの気持ちはないので、今後どうするかは考えていません。続けられそうなら続けるし、わりに合わないと思えば見切りをつけるかも知れません。
以上、駆け出し副業ライターのお話でした。
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